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ときめきメモリアルGSシリーズ二次創作ブログですが、版権元などとは一切関係ありません。
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ハニハニ…の琉夏高校生時代と取っていただいてもいいし、短編としても単独で読める
琉夏→ヒロイン親友ルート独白話。
ヒロインの名前は出てきません。
琉夏→ヒロイン親友ルート独白話。
ヒロインの名前は出てきません。
悪い予感は当たるもの。
オレの『ワルイヨカン』はガキの頃から相当当たってるから、筋金入りってやつなんだ。
「琉夏くん、友達でいてくれる?」
「うん」
その時は変な事考えることもなく、ただアイツと一緒に居る時間がまだあるのなら、それで良いかって感じで一も二もなく返事してた。
でもそれは踏み込んじゃいけない場所。
一歩でも足を出してしまえば、つま先からジワジワ沁み込んでいく毒が広がる場所だった。
「相談していい?ねえ、男の子って…」
「男の子じゃなくてアイツだろ?」
「…もう…。そうなんだけど、琉夏くんはどうなのかなって…一般論をね…」
「はいはい、続けちゃって?」
「もう…いい」
「あれ?拗ねた?」
「拗ねてない!からかわないで…」
「あはは、いいからいいから、話して?聞きます、ちゃんと」
オレに恋話を零すお前は、照れたような、困ったような、複雑なのに可愛い顔して、こっちにしたら取るに足らない下らない事に、一人グルグルして考え込んでるハムスターみたいで、ただ可愛いなって思ってたよ。
最初の頃は…ね。
オレの体を蝕む毒は、確実に心臓を持っていき、幼少の約束を枷にした。
お前が笑うと嬉しいのに、切ないよ。
心臓がさ、すげー痛い。
二人で会える時間は、瞬きほどの速さで、帰り際ポツポツと話す君の想いに、ただ打ちのめされる。
足元で風に小さく揺れるサクラソウ。
再び逢えたこの奇跡はなんだったんだろう。
そっか……。
時々、忘れそうになる。
自分に与えられていない資格を得ようなんて、思うなよ。
お前といると、オレ、
幸せになりたくてしょうがないんだ……。
「あれ?」
放課後の誰もいない教室。いつもなら誰がいたって気にも留めない光景。だけど視界にチラリと映った景色に、わざわざ後戻りして、出入り口から覗いてみた。
夕暮れに染まった教室の、窓際の席に突っ伏しているお前がいた。
いつも、いつか触れたいと望む柔らかそうな髪の隙間から、寝顔が見え隠れしてる。
「……なにしてるの?」
起こす気なんてサラサラない、弱い弱い声で呼びかけながら近づいた。
この教室は彼女のクラスじゃなかった。
きっと『アイツ』の席なんだよな。
なんでそんないじらしいんだよ。
なんでそんなかわいいの。
「オレ…好きになっちゃうよ?」
ゆっくり、慎重に机に手を着いて、夕日の朱に染まる彼女に影を落とす。
少しずつ距離を縮めて、一秒を十秒くらいのばしてんじゃないの?なんてくらい、ちょっとずつ。鼻腔に君の香りが届く。
髪の毛ならいい?
その丸いほっぺなら許される?
ねえ、どこならオレでも許してくれる?
触っていい?
ワルイヨカン
ふいに篭った電子音が、彼女の中から弾かれるように流れ出す。ビクッとその体が震えたのを見た瞬間、オレも跳ねるように後ずさると、踵を返して教室を、校舎を学校を飛び出してしまった。
ケータイってばナイスタイミング。
やばかったよな。今のは友達のしちゃいけないことだ。ましてやオレ親友じゃん。
しまった。
どうやら唇にまで、毒は廻っているらしい。
ワルイヨカン
この毒の名を、恋というものなのだと知らされる。
幸せになっちゃいけないからって、こんな仕打ちありですか?神様…。
END
オレの『ワルイヨカン』はガキの頃から相当当たってるから、筋金入りってやつなんだ。
「琉夏くん、友達でいてくれる?」
「うん」
その時は変な事考えることもなく、ただアイツと一緒に居る時間がまだあるのなら、それで良いかって感じで一も二もなく返事してた。
でもそれは踏み込んじゃいけない場所。
一歩でも足を出してしまえば、つま先からジワジワ沁み込んでいく毒が広がる場所だった。
「相談していい?ねえ、男の子って…」
「男の子じゃなくてアイツだろ?」
「…もう…。そうなんだけど、琉夏くんはどうなのかなって…一般論をね…」
「はいはい、続けちゃって?」
「もう…いい」
「あれ?拗ねた?」
「拗ねてない!からかわないで…」
「あはは、いいからいいから、話して?聞きます、ちゃんと」
オレに恋話を零すお前は、照れたような、困ったような、複雑なのに可愛い顔して、こっちにしたら取るに足らない下らない事に、一人グルグルして考え込んでるハムスターみたいで、ただ可愛いなって思ってたよ。
最初の頃は…ね。
オレの体を蝕む毒は、確実に心臓を持っていき、幼少の約束を枷にした。
お前が笑うと嬉しいのに、切ないよ。
心臓がさ、すげー痛い。
二人で会える時間は、瞬きほどの速さで、帰り際ポツポツと話す君の想いに、ただ打ちのめされる。
足元で風に小さく揺れるサクラソウ。
再び逢えたこの奇跡はなんだったんだろう。
そっか……。
時々、忘れそうになる。
自分に与えられていない資格を得ようなんて、思うなよ。
お前といると、オレ、
幸せになりたくてしょうがないんだ……。
「あれ?」
放課後の誰もいない教室。いつもなら誰がいたって気にも留めない光景。だけど視界にチラリと映った景色に、わざわざ後戻りして、出入り口から覗いてみた。
夕暮れに染まった教室の、窓際の席に突っ伏しているお前がいた。
いつも、いつか触れたいと望む柔らかそうな髪の隙間から、寝顔が見え隠れしてる。
「……なにしてるの?」
起こす気なんてサラサラない、弱い弱い声で呼びかけながら近づいた。
この教室は彼女のクラスじゃなかった。
きっと『アイツ』の席なんだよな。
なんでそんないじらしいんだよ。
なんでそんなかわいいの。
「オレ…好きになっちゃうよ?」
ゆっくり、慎重に机に手を着いて、夕日の朱に染まる彼女に影を落とす。
少しずつ距離を縮めて、一秒を十秒くらいのばしてんじゃないの?なんてくらい、ちょっとずつ。鼻腔に君の香りが届く。
髪の毛ならいい?
その丸いほっぺなら許される?
ねえ、どこならオレでも許してくれる?
触っていい?
ワルイヨカン
ふいに篭った電子音が、彼女の中から弾かれるように流れ出す。ビクッとその体が震えたのを見た瞬間、オレも跳ねるように後ずさると、踵を返して教室を、校舎を学校を飛び出してしまった。
ケータイってばナイスタイミング。
やばかったよな。今のは友達のしちゃいけないことだ。ましてやオレ親友じゃん。
しまった。
どうやら唇にまで、毒は廻っているらしい。
ワルイヨカン
この毒の名を、恋というものなのだと知らされる。
幸せになっちゃいけないからって、こんな仕打ちありですか?神様…。
END
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